がんを考える⑩~ラジオ番組「キャンサー・カフェ」

日本人の2人に1人は罹る病気「がん」。これだけ身近な病気であるにもかかわらず、多くの人が「がん」を自分とは無縁と思っています。実際、私自身も「がん」という病気は今まで自分には無縁だと思っていました。

ところが今年、自分と妻がほぼ同時に手術するということになって、否応なしに考えざるを得なくなりました。私たち夫婦は、6月から8月にかけて相ついで手術を受けその後も闘病を続けている状況なので、新聞記事を見たりテレビやラジオを視聴する度に関連情報が気になるようになりました。

ある日、ラジオを聴いていて、気になった番組がありました。それは、文化放送の「キャンサー・カフェ~みんなでがんを考えよう~」です。がんの予防、検診、治療、そしてもし罹ってしまった時の「心構え」など、幅広い視点で話が進めてられており、とても参考になります。

がんの専門医として長く医療に携わってきたがん研有明病院名誉院長である門田守人先生をメインパーソナリティとして、これまでがんと闘病した経験のある方や、がんに関わる仕事をされている方などをゲストに招いて、共にがんを考えていく番組です。

偶々私が初めてこの番組を聴いた時に出ていたゲストは、スキルス胃がん患者と家族の会「希望の会」を立ち上げた、轟哲也さん、浩美さんご夫妻でした。私たち夫婦がそろってがんを宣告され、正直どうすればいいのか迷っているときに、このご夫妻の話を聞いて勇気をいただきました。

がんという病名は聞いただけでも特殊な響きがあって、他の病気とは違うように感じるのが普通です。簡単には他人に言えないし、通常、親しい友人たちにも隠して闘病することが多いように思います。

しかし、月単位の余命を宣言されても、敢然と立ちあがって闘い続けている轟さんご夫妻の強さに打たれました。この希望の会の活動など詳しい内容は希望の会のサイトに譲りますが、番組に出席された時の轟さんご夫妻の話を聞いて私自身の考えが変わりました。友人にもはっきり自分たちの病気を公言して勇気を持って二人で闘おうという気持ちになりました。

最近では、女優の生稲晃子さんや、先日亡くなった登山家の田部井淳子さんなどが、ゲスト出演して自らの闘病経験を語っています。また、先週は、この秋に日本で初めてオープンした「マギーズ東京」の代表理事・秋山正子さんがゲストで出ておられました。

がんという病気は種類も治療法も様々で一概には言えませんが、自分の経験では、たまたま聴いたこのラジオ番組が大きな勇気を与えてくれました。沈みがちだった私たち夫婦が、がんと闘病していくうえで役に立ったことは間違いありません。関心のある方は、一度お聴きになってみてはいかがでしょうか。

文化放送
「キャンサー・カフェ~みんなでがんを考えよう~」メイン・パーソナリティ:門田守人 地方独立行政法人 堺市立病院機構 理事長
がん研有明病院名誉院長
番組メールアドレス :caca@joqr.net
番組Webページ   :http://www.joqr.co.jp/caca/
twitterハッシュタグは:「#joqr
twitterアカウントは :「@joqrpr
facebookページは  :「http://www.facebook.com/1134joqr」

P.S.
「radiko」アプリを利用すると、1週間前までの放送も3時間までなら聴くことができるようになりました。

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