ヤタガラスの「教えてワイン!」82~チーズの基礎知識4~カロリー&栄養価
このところ、ワイン好きの友人とよく一緒に飲むようになって、つまみにチーズを食べる機会が増えています。むしろ飲まない妻や娘たちの方が好きでよく食べていましたが、自分自身はこれまで、それほどチーズを食べてなくてよく知りませんでした。勉強を始めたことで毎日のように食べ始めましたが、ふとカロリーが気になり調べることにしました。
そもそもチーズとは、牛乳に乳酸菌などを加え、酵素の働きでたんぱく質を固めた食品のこと。世界各国でさまざまなチーズが作られており、その数は1000種類を超えるといわれています。チーズを大きく分けると「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」の2種類があり、特に種類が多いのはナチュラルチーズです。ハード、セミハード、フレッシュ、白カビ、青カビ、ウォッシュ、シェーブルと7つのタイプがあり、そこからさらに細かい種類に分けられています。
その中でも代表的なチーズの栄養価について、調べてみました。
ハードチーズ・セミハードチーズのカロリー&栄養価
ハードチーズ・セミハードチーズとは、水分が少ない固めのチーズのこと。水分が38%以下のものがハード、38〜48%のものがセミハードとされており、どちらも比較的クセが少なく濃厚な旨味のあるタイプが多い。一般的には、薄くスライスしていただくほか、すりおろしたものをパスタなどの料理に加えます。
パルメザンチーズ
イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノと近い味わいに作られたハードチーズ。すりおろした状態で販売されることも多く、日本では「粉チーズ」として親しまれています。
パルメザンチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 445kcal |
たんぱく質: | 44.00g |
脂質: | 30.8g |
炭水化物: | 1.9g |
ー糖質: | 1.9g |
食塩相当量: | 3.8g |
アレンジレシピ |
チェダーチーズ
イギリスを代表するハードチーズで、世界で一番生産量が多いチーズ。色はオレンジ色で濃厚な旨味があり、熟成が進むにつれて芳醇な風味になります。
チェダーチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 390kcal |
たんぱく質: | 25.7g |
脂質: | 33.8g |
炭水化物: | 1.4g |
-糖質: | 1.4g |
食塩相当量: | 2.0g |
エダムチーズ
オランダ原産のハードチーズで、表面に赤いワックスがコーティングされています。コクのある味わいでほのかな酸味があり、ほかのハードチーズよりカロリーが低めでさっぱりとした味わいです。
エダムチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 321kcal |
たんぱく質: | 28.9g |
脂質: | 25.0g |
炭水化物: | 1.4g |
-糖質: | 1.4g |
食塩相当量: | 2.0g |
エメンタールチーズ
スイス原産のハードチーズで、チーズフォンデュの材料として有名です。マイルドな味わいとナッツのような風味があり、直径1cm程の穴がたくさんあいています。アニメやイラストでよく見かける穴の空いたチーズは、こちらのエメンタールになります。
エメンタールチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 398kcal |
たんぱく質: | 27.3g |
脂質: | 33.6g |
炭水化物: | 1.6g |
-糖質: | 1.6g |
食塩相当量: | 1.3g |
ゴーダチーズ
オランダを代表するセミハードチーズで、世界中をはじめ日本でも人気があります。クセが少なくまろやかな味わいなので、そのままおつまみやサンドイッチの具材としていただきます。
ゴーダチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 356kcal |
たんぱく質: | 25.8g |
脂質: | 29.0g |
炭水化物: | 1.4g |
-糖質: | 1.4g |
食塩相当量: | 2.0g |
フレッシュチーズのカロリー&栄養価
フレッシュチーズとは、熟成させないチーズのことです。ほかのチーズと比べて水分が多く、ほのかな酸味を感じるクセの少ない味わいが特徴です。そのままいただくのはもちろん、料理やスイーツの材料としても使われます。
モッツァレラチーズ
白くて丸いチーズで、あっさりとしていながらもミルクのやさしい甘味があります。つきたての餅のような弾力がありますが、加熱すると糸を引くようにとろーっと伸びるのが特徴です。
モッツァレラチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 269kcal |
たんぱく質: | 18.4g |
脂質: | 19.9g |
炭水化物: | 4.2g |
-糖質: | 4.2g |
食塩相当量: | 0.2g |
マスカルポーネチーズ
ティラミスの材料として知られる、もったりとしたクリーム状のチーズです。酸味が少なくクリーミーな味わいなので、チーズケーキやムースなど製菓用として人気が高いです。
マスカルポーネチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 273kcal |
たんぱく質: | 4.4g |
脂質: | 28.2g |
炭水化物: | 4.3g |
-糖質: | 4.3g |
食塩相当量: | 0.1g |
マスカルポーネチーズについて |
リコッタチーズ
チーズの副産物であるホエイ(乳清)から作られる、さっぱりとした味わいのチーズです。ほかのフレッシュチーズに比べてカロリーは低めで、ミルクの自然な甘味を感じることができます。
リコッタチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 159kcal |
たんぱく質: | 7.1g |
脂質: | 11.5g |
炭水化物: | 6.7g |
-糖質: | 6.7g |
食塩相当量: | 0.4g |
クリームチーズ
さわやかな酸味のある、クリーミーで濃厚な味わいのチーズです。チーズケーキなどスイーツの材料に使われるほか、サンドイッチやパスタ、カナッペなど幅広い料理に活用することができます。
クリームチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 313kcal |
たんぱく質: | 8.2g |
脂質: | 33.0g |
炭水化物: | 2.3g |
-糖質: | 2.3g |
食塩相当量: | 0.7g |
カッテージチーズ
脱脂乳から作られる、さっぱりとした味わいのチーズです。チーズの中ではカロリーが低く、ポロポロとした木綿豆腐のような食感と、爽やかでクセの少ない味わいが特徴です。
カッテージチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 99kcal |
たんぱく質: | 13.3g |
脂質: | 4.5g |
炭水化物: | 1.9g |
-糖質: | 1.9g |
食塩相当量: | 1.0g |
そのほかのチーズのカロリー
チーズには、ほかにもさまざまな種類があります。表面がカビで覆われた白カビチーズや、ヤギのミルクで作られるシェーブルチーズなど、少し変わったチーズのカロリーも見てみましょう!
カマンベールチーズ
上品でクリーミーな味わいの白カビチーズです。表面は白カビで覆われていますが、中はクリーム色で熟成が進むにつれてやわらかくなります。クセが少なくて食べやすいので、日本でも人気があります。
カマンベールチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 291kcal |
たんぱく質: | 19.1g |
脂質: | 24.7g |
炭水化物: | 0.9g |
-糖質: | 0.9g |
食塩相当量: | 2.0g |
カマンベールチーズの活用レシピ |
ブルーチーズ
ゴルゴンゾーラ、ロックフォール、スティルトンなどさまざまな種類がありますが、どれもクセが強くて濃厚な味わいと、青カビの強烈な風味があります。はちみつやりんごなど甘味のある食材を合わせると、特有の風味が和らいで食べやすくなります。
ブルーチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 326kcal |
たんぱく質: | 18.8g |
脂質: | 29.0g |
炭水化物: | 1.0g |
-糖質: | 1.0g |
食塩相当量: | 3.8g |
シェーブルチーズ
シェーブルとはフランス語でヤギのことで、その名のとおりヤギのミルクで作られたチーズのことです。個性的な風味がありますが、一度食べるとやみつきになる方も多いのだとか。丸形やピラミッド形、黒い灰がついたもの、ぶどうの葉で覆われたものなど、さまざまな種類があるのも特徴のひとつです。
シェーブルチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 280kcal |
たんぱく質: | 20.6g |
脂質: | 21.7g |
炭水化物: | 2.7g |
-糖質: | 2.7g |
食塩相当量: | 1.2g |
プロセスチーズ
プロセスチーズとは、ナチュラルチーズを粉砕・加熱して乳化させたものです。加熱によって乳酸菌や酵素の働きを止めることで、熟成が進まず安定した品質を保つことができます。ピザ用チーズやスライスチーズ、キューブ型チーズなどさまざまな種類があり、日本で一番親しまれているチーズです。
プロセスチーズ | 100gあたり |
エネルギー: | 313kcal |
たんぱく質: | 22.7g |
脂質: | 26.0g |
炭水化物: | 1.3g |
-糖質: | 1.3g |
食塩相当量: | 2.8g |
この記事を見てのご感想はいかがでしょうか。こうしてみると、いずれのチーズも100gあたり300~400kcalとなります。男女差や運動量にもよりますが、平均2000kcal前後とされることを考えると、この数字は非常に大きいです。自分に適切な一日当たりの摂取加ローリーとよく見合わせて食べる量をコントロールする必要がありそうです。
※参照:「日本食品