新語・難語解説~蛙化現象

最近、若い人の間で流行っている言葉で「蛙化現象」というのがある。
ある男性に好意を持つ女性がいて、その男性も自分に好意を持っていることが分かると生理的な嫌悪感を抱いてしまう現象を「蛙化現象」というらしい。
◆「両思いに気づいて蛙化」→「相手のささいな言動で蛙化」
なぜ「蛙」なのかについては、お姫様の前に現れたカエルが王子様に変身するグリム童話の「蛙の王様」を挙げ、逆に王子様がカエルに変身するかのようなこれらの事例について「蛙化」と命名したとしている。
この考え方でポイントとなるのは「好きだった相手が自分のことを好きになる」という点で、相手の言動の良しあしは直接関係ない。

ところが、ある取材によると、「好きな相手のちょっとした言動に冷めてしまう」という意味で使う例がほとんどだった。Z世代の多くも「以前は、両思いになると冷めるという意味で使っていた」としつつ「最近は『相手のささいな言動で冷める』という意味で使うようになった」らしい。

◆SNSや「推し活」の影響か
蛙化現象について発表のある埼玉学園大(埼玉県川口市)人間学部心理学科の川久保惇准教授も「少なくとも2年前には、意味が変化していたように思う」と話す。

川久保准教授は、新しい意味の「蛙化現象」が若者の間で共感を集めている理由については複数の理由を挙げた。まずは「SNSの影響があるのでは」と分析する。「今の若者は加工し、理想化した写真をインスタグラムやTikTok(ティックトック)に上げる。相手の写真も理想化しすぎてしまっていて、リアルで会ったときに理想とずれていると急に冷めてしまうこともあるだろう」と話す。

他にも「推し活」の流行も挙げ「架空のキャラクターを対象にすることがある推し活で、理想の存在である推しとリアルな人間との差を感じ、相手の些細な失敗も気になってしまうのでは」と。さらに、「人間関係の作り方」もあり、近年マッチングアプリの利用が多いことについて「アプリに登録する写真や自己PRなどは基本的にプラスに見せようとする。そういった情報の中で欠点が見えると、つい冷めることがあるのかもしれません」。

そのことについて同教授は「蛙化現象が流行したからといって、今の若い学生が恋愛関係的なものが苦手かというと、そうでもなさそうな気がします」と冷静な見方を示している。対処法については「結局は相手のささいな欠点を気にせずに、長期的に相手と向き合うような関係性を築くことに尽きる」と語っている。

何でしょう?ここまで説明を聞いても筆者は正直まだよくわからない。若者の使う言葉が進化して年配者にはわかりにくくなることは理解できるが、進化の度合いが激しいのでしょうか?

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