今日の散歩道~ジゴクノカマノフタ

久々に奈良の田舎に行って来ました、アチコチで桜が満開、菜の花の黄色も映えて気持ち良いドライブに成りました。生家の庭の片隅で、今年もこの草花が地面を覆う様に密生していました。

この花茎を乾燥させ、煎じて飲むと、大抵の病を治して仕舞う効用があるとかで、古くから民間薬として重宝されていました。幼少の頃、これを業者からの依頼で集荷に来るオジサンがいて、結構な小遣い稼ぎに成っていました。

地面に放射状に葉を広げて繁殖して、病気地獄に蓋をして封じて仕舞うと言う事から「ジゴクノカマノフタ」或いは「医者いらず」等と呼ばれています。

この植物は、日本の在来種で朝鮮半島にも自生しているシソ科の多年草で「キランソウ」が正式な名前。「キ」は紫の古語、「ラン」は藍色を意味し、葉を地面にくっつく様に広げる様子が、織物の「金襴緞子」に似ているので別名が「金襴草」ともよばれ、この様に色々な呼称があることで、古来から民間薬として広く重用されていたことが偲ばれます。

先日来居住地で、どこかに生えていないか探していたのに、全然見つかりませんでしたが、生家の庭には例年どうり密集している姿が見れました。

山仲春男

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