伊勢街道巡り旅 小耳情報9.~荒御魂・和御魂
伊勢神宮内宮における荒御魂(あらみたま)と和御魂(にぎみたま)は、神道の重要な神霊観を表す概念である。
和御魂(にぎみたま)とは、神の穏やかで平和的な側面のことを言い、恵みを与え、日常的な平安や豊穣をもたらす守護する働きをしている。「和」は「にぎ」と読み、調和・平穏を意味する。
荒御魂(あらみたま)とは、神の荒々しく力強い側面のことを言い、積極的に働きかけ、変化をもたらす力、また、災いを祓い、困難を打ち破るなど、時に荒々しく畏怖すべき神威として現れる。
内宮での祀り方
内宮(皇大神宮)では天照大御神をお祀りしていますが、その神霊は以下のように分けて祀られている。
正宮
天照大御神の和御魂を祀る最も重要な社殿
荒祭宮(あらまつりのみや)
天照大御神の荒御魂を祀る、内宮の中での第一位の別宮で、正宮に次ぐ重要な位置づけ。正宮から少し離れた場所に鎮座している。
神学的意味
一柱の神が持つ二つの側面を表しており、決して別々の神ではない。同じ天照大御神の異なる働き・性質を、それぞれ丁重にお祀りすることで、神の全体性を崇敬する形式である。この考え方は、神の多面性と複雑さを認識する日本神道の特徴的な神観念を示していると言える。


