潮岬

潮岬は、和歌山県の最南端にあり、突出した小半島となっている。東京の八丈島とほぼ同緯度で、本州では最南端に位置する。

岬は、火成岩のつくり出した高さ60m前後の隆起海食台地である。それが本土と砂州で連結されて、陸繋島をなしている。砂州上には串本の市街が広がっているが、岬周囲は大小多数の入り江が入りくみ、海食崖の発達が著しい。

気候は沿岸が黒潮に洗われるため、四季温暖である。暖地性の常緑広葉樹が繁茂して、いかにも南国的な情緒につつまれている。吉野熊野国立公園内の景勝地で、南に太平洋、北に紀伊半島の山並みを望み、東に大島をひかえて雄大な景観に恵まれている。

岬内には、潮岬灯台・下村海南記念館・望楼の芝・朝貴神社・潮岬観光タワー・潮御岬神社などの見どころがある。また、岬東端の出雲集落から平松集落まで、海岸よりを走る潮岬黒潮ラインが通じ、岬一周の遊覧が楽しめる。

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