新語・難語~トリプルデミック
12月に入ってインフルエンザの感染が急拡大しているようだ。警報レベルにまで達している区域がある都道府県は25にまで広がり、学校では学級閉鎖が急増しているという。さらに、新型コロナウィルス、マイコプラズマ肺炎と併せて「トリプルデミック」が懸念されており、専門家は「医療逼迫を避けるためにも十分な予防を」と呼び掛けている。
学級閉鎖は、11月末時点で全国で397クラスだったが、12月11日には1576クラス、12月18日には4262クラスと一気に増えた。ほぼすべてインフルエンザが理由だ。
新型コロナの感染拡大で、2020年冬から2シーズン流行が抑えられていたインフルエンザが、23年末からのシーズンには患者数1800万人以上に広がった。
年末年始には休みになる医療機関が多く、医療の逼迫が予想される。そのための対策として解熱剤の常備が需要になる。医師は、熱が出たからと夜中でもすぐに救急に行くのではなく、高熱で眠れないときは解熱剤を使い、症状が落ち着いているなら経過を見てほしいという。発熱から12時間以上経って受診した方が、陽性の場合は検査結果が正確に出やすいという。
冬休みになれば学校での感染は減少するだろうが、年末年始で実家に帰る人も多く、正月明けに大規模な流行になる可能性もある。流行はインフルエンザが主流になると思われるが、高齢者はインフルエンザ、コロナとも重症化リスクが高いので、高熱や咳などの症状があるときはきちんと病院を受診して検査を受けるべきだという。