セカンドオピニオン

少し前から巷で、「セカンドオピニオン」という言葉をよく耳にするようになった。あなたもきっとどこかで聞いた覚えがあると思う。特に自分や家族が何かの病気で悩んでいる場合などには身近な言葉になっているかもしれない。世論調査によると、セカンドオピニオンという言葉の認知率は80.8%という報告もある。

しかし、セカンドオピニオンの本当の意味や考え方を知っている人は、日本ではまだまだ少ないと言われているようだ。欧米では、日本よりももっと深い意味でセカンドオピニオンが利用されている。あなたはセカンドオピニオンの本当の意味を知っていますか?

セカンドオピニオンとは、訳すと「第二の意見」となるように、患者がある病気で診断を下された際に、診断結果やその後の治療方針や治療方法について、主治医以外の医師から意見を聞くことを言う。主治医以外の意見を聞くことで、現在の治療が適切なのか、他に良い治療がないのかなど、患者がより納得のいく治療を受けることが可能になる。

ところで、セカンドオピニオンという言葉を、こんなふうな使い方をしている人がいる。
「知ってる知ってる。私もセカンドオピニオンで、今の病院が嫌だから通院をやめて、別の病院の先生に診てもらったよ」

このような話は日頃よく聞く話であるが、これは本来の意味でのセカンドオピニオンではない。セカンドオピニオンと医師を変えることは同じ意味ではない。

「今の主治医に不満があって、違う医師に診てもらいたい」
「今の主治医に内緒で、違う病院でセカンドオピニオンを受けたい」

このような理由で医師を変えることは、「セカンドオピニオン」ではない。初めから医師を変えたいという明確な意思がある場合は、“転院、もしくは転医”ということになる。まずは、この違いを明確にしておきたい。

因みに、セカンドオピニオンに対して、主治医(最初の医師)の意見のことを、「ファーストオピニオン(第一の意見)」と呼ぶことがある。第一の意見に対しての「セカンドオピニオン(第二の意見)」ということだ。

ではどこが違うのか。あなたが、セカンドオピニオンを受けるときには、最初の医師(主治医、ファーストオピニオン)の「紹介状と検査結果が必要」になることをご存じだろうか?繰り返しになるが、最初の医師に内緒にして、別の病院で診てもらうことがセカンドオピニオンではないのだ。

因みに紹介状というのは、正式には「診療情報提供書」といい、これまでの症状や診断、治療についてのまとめと、紹介する目的などが書かれている。紹介状は通常は封筒に入れ、封をして渡されることが多い。開封したからといって問題があるわけではない、紹介状は、“医師から医師にあてた手紙”なので、常識的には開封することは好ましくない。

日本の医療制度は「フリーアクセス」と呼ばれ、患者は紹介状がなくても、どこの医療機関でも自由にかかることができる。しかし、新しい病院で最初から再検査をするとなると、それだけでまた時間とお金がかかります。まさしく、時間とお金の浪費になるが、紹介状があると診断結果も含まれているのでこの無駄を回避できる。

最初の医師にセカンドオピニオンを受けたいことをはっきり伝えて別の病院にかかることが大事になってくる。ただ、紹介状なしに病院や医師を変えるだけなら初診料以外に特別な料金を払うことはないが、正式にセカンドオピニオンの手続き(紹介状を書いてもらって)を踏んだ場合は特別な料金(場合によるが一例として3万円など)が発生する。

フリーアクセスである日本の医療業界では、単純に病院を変える時に、会話で「セカンドオピニオン」という言葉を使っても別にいいと思うが、本来の意味の違いを認識しておいた方がよい。知らずに使っていて思わぬ高額な料金を請求されて戸惑うことがないように。

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