城を学ぶ㉜~縄張りとは

縄張りとは城の平面プランのことであり、具体的にいうと堀、土塁、石垣、曲輪、虎口といった部分の配置や組み合わせをいう。言い換えれば城の基本的な設計図のようなものである。

実際には築城する土地の地形、守備兵力や装備・編成、築城に動員できる人数や技術といった諸要因により決まってくる。故に、似たような縄張りの城はあっても全く同じ縄張りは存在しない。

縄張りは、単郭式・連郭式・梯郭式・輪郭式といった、曲輪の配置を基準とした類型がしばしば用いられる。単郭式は一つの曲輪と若干の付帯施設からなる程度の構造、連郭式は曲輪が線上に連鎖する構造、梯郭式は曲輪が扇状に展開する構造、輪郭(環郭)式は同心円上に展開する構造をいう。

曲輪が一線上に並ぶタイプを直線連郭式と呼ぶこともある。また、単郭式に対して二、三の曲輪からなる城を複郭式、多数の曲輪からなる城を多郭式と呼ぶ。台地上に多数の曲輪が並立して主郭を特定しにくいタイプの縄張りを群郭式と呼ぶこともある

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