太地町の捕鯨の歴史⑪~太地の「洋上くじら踊り」

くじらの町として全国にも知られる太地町では、地元保存会が中心となり伝統芸能の保存活動に積極的に取り組んでいる。毎年8月14日に行われる盆供養花火大会には、花火の打ち上げ前に、「洋上くじら踊り」と「鯨太鼓」が披露される。

「洋上くじら踊り」は、横に並んだ二隻の勢子舟にひな壇を渡し、その台の上で踊る独特な踊りで、和歌山県の文化財にも指定されている。「鯨太鼓」は、くじらと羽刺との格闘を太鼓で表現するもので、昭和45年(1970)に大阪万博出場に際して作られた。

また、11月の第一日曜日にも、「太地浦くじら祭」が開かれ、特設の舞台上で「くじら踊り」や「鯨太鼓」、「こどもいさな太鼓」などが披露されるほか、平成6年(1994)に復元された勢子舟も登場。また、くじら船による櫓漕ぎ競漕や古式捕鯨の再現などが賑やかに行われ、祭りを盛り上げる。

歴史と文化探訪 日本人とくじら―尾張、伊勢・志摩、熊野、紀州、摂津・播磨、瀬戸内、土佐

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