2021-02-28 / 最終更新日時 : 2021-01-21 Tony 荻悦子 荻悦子詩集より~「光と球体」 光と球体 ものの影を重ねて ゆがんだ球体 空洞が ぽってりと座っている 忘れられている もつれて躍る光は 球面に漉され 過去はひとつの和音にこごる ひとすじ溶け出した雫か 生まれ出た力は われ知らずあふれ 空洞のなかを駆ける 半透明の層 厚い膜と思ったものが 脆くよじれ ひび割れ 空洞は侵犯される 響き合う雫の音を潜ませて 淡い闇は くるりと捲られ 侵入する光に融けて行く 空洞は 底の方から めざましいアメジスト 荻悦子詩集「流体」より 共有:クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます) コメントを残す コメントをキャンセルメールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目ですコメント ※ 名前 ※ メール ※ サイト 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。 Δ