編集長の独り言~スマホのすすめ

正月が明けて、さて今年はどんな年になるのだろうかと思いながらスマホのアプリを操作していたところへ、突然LINEの友だちが現れた。ご存じの方には何でもないことだが、スマホを持っていない人には何のことやらさっぱりわからないでしょう。

現れた友たちの名前は「M.K.」とある。私の義兄の名前なのだ。御年77歳、団塊の世代よりは少し先輩になるが、日本舞踊を踊ったり、マラソン大会に出るというほどまだまだ元気な義兄ではある。しかし「IT音痴」と自ら称するほどで、パソコンやスマホのことは全くの無関心で私の勧めにも答えず持っていなかった。

「LINE」というのは、スマホやパソコンで利用するもので、登録してある相手とメールを交換したり、写真を送り合ったり、はたまた無料電話も出来るという、今時とても便利なアプリ(ソフト)なのである。その機能を使うためには、予め「友だち」として登録しておく必要があるのだ。

私のスマホに義兄の名前が現れたということは、そこに何も書かれていなくとも「スマホを買ったよ。これからはこれで連絡が取れるようになったよ」という意志表示である。しかし、義兄の場合はそのあとに「まだ慣れないので、何か書いてみて!」と言っているように思える。早速、文字を打ち込む。「とうとうスマホ買ったのですね!」と。少し時間があってから「慣れないのでよろしく」と来た。

突然現れたのは何故!電話番号を登録すれば、LINEというアプリを入れた途端に自動的に「友だち」として画面に現れる仕掛けなのだ。義兄の場合は、以前、ガラケー(普通の携帯電話)に入っていた私の番号が新規に購入したスマホに移動されたことで、自動的に「友だち」として私のスマホに現れたのだ。尚、姉も一緒に始めたらしいが名前は現れていない。娘に、自動登録機能をオフにしてもらったらしい。

固定電話しかなかった時代からすると、個人が小さな電話機を持って移動でき何処にいても得意先や会社と連絡がとれるということは実に画期的なことであった。まずは、企業が契約して社員に持たせるという形が増えて行ったが、やがて個人が自分で契約をするようになったのはその便利さゆえであろう。

次に、携帯電話が更に飛躍を遂げるのが、電話に画像がついたことである。文字、音声、画像が揃うとこれはもうパソコンである。何でもできて”賢い”からこそ”スマート”フォンという名前がついたのだ。事務所で毎日パソコンを駆使してこなしてきた仕事が、出先でもできるようになった。この便利さは測り知れないほど大きく、ほどなく一人一台の時代になった。

ITは嫌だ、わからないという我々団塊の世代より上の人たちも、一人一台持つようになってきている。孫とテレビ電話で顔を見ながら話ができたり、親子や友人との連絡に使いこなせると老後の暮らしにも潤いが出る。さらに、この少子高齢化時代に、独り暮らしの老人にこそ便利な道具だと思うのは次のような理由だ。

何処でも独り暮らしの老人が増えている。それでも、友人が多く一緒に何かの活動を毎日している人はよいが、だんだんと億劫になり引きこもるような状況になるとよくない。一人一台持っていれば、お互いの連絡が手間なくできる。さらに、介護を必要とする一歩手前の人にも使い道はいろいろとあると思う。GPS機能を使えば徘徊の対策にもつながるだろう。

その意味で、年金生活の老人でも負担なく持てる価格帯にすべきだと思っていたが、ようやくそのレベルに近づいてきたようだ。政府は携帯電話業界に対し、世界でも高い水準にある日本の携帯電話料金を安くするよう呼び掛けてきた。その効果がでたのか、ここ数年、格安スマホ販売業者が契約者数を伸ばしてきた。

そして、とうとう大手3社が料金をこれまでの半額程度に下げ始めた(20GBで2,980円)。今後は格安スマホ販売会社の経営が心配な面もあるが、利用者にとっては有難いことで、これでようやく積極的におすすめできる環境になったと言える。

一度使ってみるとその素晴らしさ、楽しさがわかります。スマホはおすすめです。

(尚、私は関連業界や販売会社とは一切かかわりがありません)

八咫烏

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