伊勢街道巡り旅.43~関宿・深川屋の庵看板
老舗・深川屋の庵看板
瓦屋根付きの看板で、関宿では唯一のもの。この看板がかかる「深川屋」は関宿を代表する老舗菓子舗で、看板の両面に商われているお菓子「関の戸」の名が眩いばかりの金文字で書かれている。
「関の戸」は江戸時代から関宿の土産品としてよく知られており、江戸時代後期の狂歌師太田南畝(蜀山人)は「ふりし名を ここにとどめて 鈴鹿山 をとにたてたる 関の戸の餅」とよんでいる。日持ちがすることもあって大名行列の大名方が、江戸で暮らす夫人などへの土産として買い求めたと伝えられている。
また、「深川屋」は御室御所(京都仁和寺)御用(おむろごしょごよう)を任されており、御室御所に菓子を届けるための装束や荷担箱(にないばこ/菓子を入れて担いだ箱)などが店内に展示されている。
看板が取り付けられている建物は、町家としては関宿で最も古いもののひとつで、2階正面が虫籠窓がある漆喰大壁になっており、庵看板を引き立てています。現在の店の姿は出格子戸がつけられるなど明治時代中頃のものと思われる。
江戸時代、東海道を歩く人々は、歩いている方向にひらがなが見えていれば、その先は京都、漢字ばかりが見えていれば江戸と知ることができた。江戸時代の人にこのような粋なセンスがあったとは驚きだが、聞いただけで楽しくなる。
| 深川屋の庵看板 | ||
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漢字の見える方向が江戸方面
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ひらがなの見える方向が京都方面 | |





