がんを考える㊼~乳がん 18(再発)

再発とは、治療の効果により目に見える大きさのがんがなくなったあと、再びがんが出現することをいう。乳がんは治療後3年までに再発することが比較的多いが、5年から10年を経過して起こることもある。

サブタイプ別では、ルミナルA型の再発率が他のサブタイプと比較して少なく、ルミナルB型(Ki67高値)はルミナルA型より再発リスクが高いとされている。

尚、乳房部分切除を行ったあとの乳房に起こる再発は「乳房内再発」また乳房を全部摘出したあとの胸壁の皮膚やリンパ節に起こる再発は「局所・領域再発」という。これらの再発はその部分だけに起こっている可能性があり、遠隔臓器への転移(再発)とは治療方針が異なるので区別される。

乳房内再発や局所・領域再発だけの場合には、再度、切除が可能であれば手術を行い根治を目指す。状況によって薬物療法や放射線を組み合わせる。

それぞれの患者によって再発の状態は異なるため、症状や体調あるいは希望に応じて治療やケアの方針を決めていくことになろう。

(了)

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