がんを考える㉝~乳がん 4(乳がんのリスク)

乳がんのリスク

乳がんの発生には女性ホルモンであるエストロゲンが深く関わっていることが知られている。すなわち、体内のエストロゲン濃度が高いこと、例えば閉経後の女性ホルモン補充療法などでもリスクが高くなる可能性があるとされている。

また、閉経後の肥満、高齢での初産、成人期の高身長、早い初経年齢、遅い閉経年齢、出生時の体重が重い、などが乳がんの発症を増加させるリスク要因とされている。

このほか、出産経験のない女性は出産経験のある女性よりも、また授乳経験のない女性は授乳経験のある女性よりも乳がん発祥リスクが高いことがわかっている。

生活習慣では、閉経後の女性では、運動によって乳がんのリスクを減少させるということは、ほぼ確実であるとされている。一方、飲酒習慣や喫煙によりリスクが高まることもほぼ確実とされている。

その他、糖尿病も乳がんのリスクを高くすることがわかっている。

また、乳がんを発症した人の5~10%は、乳がんを発症しやすい遺伝子を持っていると考えられている。その一方で、乳がんを発症した人の多く(90~95%)は、食生活などの環境因子の影響が複雑に関与していると考えられるので、一般的には遺伝子以外の因子が主に関係していることになる。つまり、生活習慣を改めることで多少リスクを抑えることが可能ということになる。

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