がんを考える㉜~乳がん 3(症状)

乳がんの症状

自分で気づく症状としては、乳房のしこり、乳房のエクボなど皮膚の変化、乳房周辺のリンパ節の腫れ、遠隔転移(骨、肺、胸膜、肝臓、脳など)の症状がある。がんの種類や性質により、広がりやすさ、転移のしやすさは大きく異なる。

乳がんが進行すると腫瘍が大きくなり、注意深く触るとしこりがわかるようになる。ただし、しこりがあるからといって、すべてが乳がんというわけはない。妻の場合は、自分では気が付かなかったが、見つかった時には直径4センチにもなっていた。通常、早期発見といわれるのは2センチ以下なので、心配が募った。

乳頭から血の混じった分泌液が出ることもある。乳がんが乳房の皮膚の近くに達すると、えくぼのようなひきつれができたり、乳頭や乳輪部分に湿疹やただれができたり、時にはオレンジの皮のように皮膚がむくみ赤くなったりする。乳房のしこりがはっきりせず、乳房の皮膚が赤く痛みや熱をもつ乳がんを「炎症性乳がん」という。

乳房周辺のリンパ節に転移すると、わきの下などにしこりができたり、リンパ液の流れがせき止められてしまうため、腕がむくんできたり、腕に向かう神経を圧迫して腕が痺れたりすることがある。腰、背中、肩の痛みなどが持続する場合は骨転移が疑われ、負荷がかかる部位に骨転移がある場合は、骨折を起こす危険がある(病的骨折)。

肺転移の場合は咳が出たり、息が苦しくなったりすることがある。肝臓への転移は症状が出にくいが、肝臓が大きくなると腹部が張ったり食欲がなくなったりすることもある。また、痛みや黄疸が出る場合もある。

妻の場合は、直径4cmと思いのほか大きく全摘出になるが、幸い転移はなさそうだ。ただ、最終的には病理検査の結果次第で、がんの種類や状況により術後の治療法が放射線治療なのか、薬物治療なのか変わってくるそうだ。従って、手術後も注意深く見守っていく必要がある。

乳がんに限らずどこの部位であってもがんの場合、再発を如何に防止するかが重要になってくる。昨年、私自身が手術を受けた膀胱がんも、毎年検査を続けて5年間問題がなければまず再発は避けられるだろうということだった。

~つづく~

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