新宮城(丹鶴城)の秘密!

7月上旬の帰省時に思ってもみなかった貴重な体験をした。それは、当新宮ネットの共同代表である小渕伸二君がパワーポイントで独自に製作した新宮城のスライドショーを見せてくれたことだ。このスライドショーを見ながら、約1時間、解説をしてもらい、今まで知らなかった新宮城の詳細な情報を知ることができたのだ。

小渕君によると、小学生が新宮城を見学に来た時に、天気がよければ問題はないが雨が降ると現場で見学しながら説明することができない。そんなときのために、新宮市観光協会・新宮市商工観光課による「新宮城跡散策マップ」を元にして作ったものだという。なるほど、これなら、HDMIケーブルを利用してパソコンとプロジェクターや大型テレビなどとつなぐことで大勢の人が部屋の中で見ることができる。

さて、スライドショーを見ながら解説を聞くと、この城が、いつどのようにして建てられたのか、その後何故壊されなければならなかったのか。天守閣その他各建物の特徴はどのようなものなのか、また今も残る石垣にはどのような謂れや意味があるのか。他の城と比べてどうなのか。城主はいつ入城してどのように統治していったのか。城というものを見学する時に当然湧く疑問に対してひとつひとつ丁寧に説明してくれた。

さらに、現在抱えている問題点の指摘もあり、今後、この城をどのように維持管理して行けばよいのか市民の一人ひとりが考えるためのヒントになるような見事な解説だった。解説の詳細については、今ここで披露することはできないが、いずれ何かの形で紹介できるように勉強していきたいと思っている。

聞くと、このスライドショー、できたばかりでまだ見た人は少ないという。制作した本人は恥ずかしいと言っているが、このまま埋もれさせるのはとても勿体ない話である。何かの機会をとらえて出来るだけ多くの人に見てもらいたいと思っている。ただ、スライドだけ見ても解説がないと理解ができないのが残念である。どうすれば広く見てもらえるようになるか今考えている。取り合えず自分にできることは、スライドショーの写真一枚一枚に解説の文字をつけることだ。(出来上がったらここで発表の予定)あるいは、もし、ボランティアでナレーションをつけてくれる人がいれば最高なのだが・・・。

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新宮市は今、この城の復元を目指し、新宮城復元対策委員会を作り実現に向けて取り組んでいる。既に、国の史跡として指定されているので勝手に手を加えることはできないが、設計図や当時の写真など復元の根拠となる精度の高い歴史的資料等があれば認可が下りるという。

平成31年は水野家入部400年ということで各種事業が予定されているが、それら事業とも連携して市民啓発と情報発信を推進していくようだ。復元のための有用な資料の提供者には懸賞金を準備して取り組んでくと聞いている。果たして、復元がなるのかならないのか今のところわからない。

いずれにせよ、最近の遺跡の発見に伴いますます重要性が増してきている。我々市民にとっても国にとっても大変重要な史跡であることは間違いのない事実であるから、復元対策委員会には拙速な行動にならぬよう十二分に討議していただいて、少なくともこの城の価値を落とすようなことになることだけは避けてもらいたいものだ。

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私自身、遅ればせながら城を勉強してみたいと思う。それにうってつけの資料として新宮市観光協会・新宮市商工観光課発行による「新宮城跡散策マップ」がある。ここに書かれてあることを細かく分解し、ひとつひとつ新宮ネットでシリーズ化して紹介していこうと思う。お忙しい皆さんにはじっくり見る機会がないかもしれないが、1回1分ほどならちょっとした空いた時間に見ることもできよう。乞うご期待!

(八咫烏)

 

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