闘病記②~入院・手術

入院・手術
2月27日(月) 午前10時半入院。午後、麻酔科の先生が最後の説明、担当医の田村先生が手術するところにマーキング。午後9時以降絶食絶水分。

2月28日(火)いよいよ手術当日、もうやるしかない!車椅子に乗せてもらって手術室に向かう。命がかかった手術ではないけれど、もうやるしかない。ここでびっくり、手術室は№1から№16まであり、廊下にズラッと並んでいる。

私は№14、中に入ると体育館くらいの広さにまたびっくり。午前9時開始予定、シャワーキャップみたいなのをかぶり、鼻のところに何かをかぶせられると、すぐに麻酔が効いて意識がなくなる。

目が覚めると、もう病室に帰っていました。手術室に入ってから4時間くらいたっていたそうです。これから3日間は個室です。

身体全体がボーとしている。熱っぽい。胸がムカムカする。身体のあちこちから管が出ている。痛み止めの薬を点滴で入れているせいで、ムカツクのだそうです。違う薬に変えてくれましたが、変化なし。痛い・痛い連発。呪文をとなえるみたいに。2日目も同じような状態。個室なので気を使わなくて良かったです。

術後の入院生活
3月2日(木) 何をするにも看護師さんの手が必要です。術前検査で取った自己血を点滴のかたちで自分の体内に戻す。5時間位かかりました。ここで一つ感心したのが、血を取った時に、そのパックに自筆のサインをしました。そのサインがあったので、ああ自分の血液に間違いないというのがわかりました。

しんどい3日間が経ちました。ベッドから車椅子に乗る練習、車椅子はとても重い、場所をとる、操作がむずかしい。この日から4人部屋に移る。

3月6日(金) 車椅子から歩行器にうつる。歩行器は車椅子に比べてコンパクトで操作が楽です。手術した右足だけがとても長く感じられて、両脚同じように歩けない。この症状は、股関節が悪い患者の特徴で、手術で両脚が同じ長さになったのに、脳が以前の状態を正常と覚えているために起こるものだそうです。なるべく右足に体重をかける。これが怖くてなかなかできない。でも右足の歩幅が広くなったのを、実感する。

3月9日(木) 入院11日目、ベッドで目覚めると、退院後の心得を書いたA4紙8枚綴りの資料が置いてあった。あ~やっとあの痛みから抜けだせる、と一瞬考えた。

3月10日(金) 歩行器から杖で歩く練習に移る。片手で支えるのが大変。むずかしい。でもやっと杖の練習までたどり着きました。

3月11日(土) 看護師さんが熱いタオルで身体を拭いてくれる。気持ちイイ。土日はリハビリが休みなので、宿題が出ます。今回の分は、杖をついてもう片方の手で廊下の手すりを持ち歩くこと。右大腿部の痛みがとれて楽になる。でもしばらく歩いていると、痛くなる。これは筋肉痛。後ろの右お尻のあたりに違和感がある。脚の筋肉が落ちているのに、びっくり!

夜9時消灯、病院の夜はここからが長い。テレビはイヤホーンでもだめ、スマホでらじるらじるを聴いていました。

3月13日(月) K先生が傷口のテープをとってくれる。傷口を覆っている蜂の巣状のテープは血液を吸収するためのガーゼです、とのことでした。一番外側の切開部分は、縫っていないので糸を抜く手間がない。将来のキズの修復具合を見透してキズは盛り上げてひっつけてある。治るにつれてキズは引っ張られてまっすぐ平らになる。さすがのテクニックです。

杖をついての歩行練習むずかしいです。

3月14日(火) 入院後初めてシャワー&浴槽に入る。肩までドップリつかり極楽極楽、いうことなし。

3月17日(金) 杖を左手でついての歩行練習。病院の長い廊下、傷のあたりが痛い。股関節が悪いときのくせで、右に傾いた歩き方(脳がまちがって覚えている)を修正するための運動。

日常動作の中でのリハビリ
・正座
・靴下のはき方
・お風呂の入り方
・畳からの立ち上がり

リハビリの理学療法士さんは30名くらいいらっしゃいます。みんな若くて仕事熱心です。オバチャン&おばあちゃん連中にも好評です。「イタイ、イタイ」と言いながら、頑張るしかない。

両脚に交互に体重を乗せながら歩く宿題です。杖をつきながら歩くのは、健康な時はたやすいことですが、手術をした今の状況ではむずかしいです。手術したほうの脚のサポートに杖をつくので、私の場合は左手で杖をつきます。

私のベッドのラベル
こんなラベルがついていました。

整形外科 田中和子
入院日  2017年2月27日
手術日  2017年2月28日
主治医  K 先生
担当医  T 先生
担当看護師 S.O.さん、大変お世話になりました。ありがとう。

3月22日(水)退院しました。世間の人の動きがあわただしく感じる。病院ボケしていることを自覚する。

車椅子生活を体験して
・車椅子は大変場所をとります。
・車椅子用トイレ、健常者は使用しないでください。
・車椅子は自分の思うように動かすのがむずかしい。
・特に微妙なコントロールが出来ない。
・ずっと乗っていると二の腕背中の筋肉が痛い。
今回、車椅子を初めて利用して、今までわからなかったことが少しわかるようになりました。そして、この体験を通して、健常者は車椅子の方を見かけたら、道を譲るとか、段差で手を差し伸べるとかの思いやりがとても大切だと思いました。

田中和子

~つづく~

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