WBCボクが選ぶMVP by 吉原十男

MVPの大谷翔平、ベストナインの吉田正尚は文句なしだが、ダルビッシュ有は「侍ジャパン影のMVP」だ。
1.宮崎合宿に初日から入る(他の海外組がスムーズに合流できる環境つくりに努めた)
2.ラーズ・ヌートバー(カージナルス)の招請を提案(最初は日本人みんなが「だれ?」。最後は「たっちゃーん♡」
3.「宇田川(優希)会」などポケットマネーで親睦(若手選手の緊張感を和らげ連帯感を生んだ)
4.自らの技術を惜しげもなく日本投手陣に教えた(個人事業主のプロ選手は教えない人もいる)
5.時差ボケ対策と準決勝以降の準備、練習法を教える(若い選手が多いので意外なところに落とし穴がある、それを防いだ)

一次ラウンド韓国戦の3失点の彼を「世話になったダルさんを敗戦投手にさせられない」侍たちは猛攻、圧勝した。以降、大谷や村上宗隆、岡本和真などがまるで野球少年のように跳ね、奮起し、喜び、勝った。これは36歳のダル兄ちゃんがいたからこそだとボクは思う。

彼は日本滞在中に癌の弟(34)を見舞っているが、WBCジャパンの世界一を世界で一番喜んでいるのはその弟と彼ではないだろうか。ボク自身いま よ~くそれが分かる。

吉原十男

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