テッサリア国の王アマタスは、精霊ネペレと結婚して息子プリクソスと娘ヘレをもった。ネペレが精霊の世界に戻ると、王は人間の女性イノを新たな妃にむかえた。

イノは、自分の子を王座につけるためにプリクソスを殺そうと目論み、「プリクソスとヘレを生贄にせよと神のお告げがあった」という嘘をひろめた。それを信じた王は二人の殺害を許可してしまう。

生贄の儀式の日、二人が殺される直前、空から金色に輝く羊がまいおりた。羊は、プリクソスとヘレを背中にのせて、すぐさま上空にとびたった。この羊は、我が子の危機を知った母のネペレが最高神ゼウスからさずかって二人の元へ送ったものだった。

羊は、異国を目指して海上をとんだ。しかしその途中で、ヘレが海にお知て死んでしまう。嘆き悲しむプリクソスひとりを乗せて羊は飛び続けた。そしてついに異国のコルキスにおりたった。

プリクソスは、羊の魂をゼウスに返して、その毛皮はコルキスの王に贈った。後に彼は王の娘と結婚してコルキス王となる。

羊は、神々に働きをみとめられ、夜空に上げられて「牡羊座」となった。

漢字名:牡羊座
学 名:Aries(アリエス)
主 星:ハマル(2.0等級)
区 分:黄道12星座
季 節:秋の星座(20時正中、12月上旬)
設定者:プトレマイオス