ある若者の挑戦!オフグリッド・ゲストハウス

先日、「空き家」と「ゲストハウス」についての記事を書いたが、空き家を掘り起こして移住者に紹介したり、古民家を改造するプロジェクトを推進している若者が新宮市熊野川町にいる。人口減による町の不活性化という悩みを持つ故郷の将来を憂う者にとって、このような頼もしい若者の出現は紹介せずにはいられない。

現在、和歌山県では空き家事業に力を入れており、「わかやま空き家バンク」というサイトに県内の空き家情報を掲載している。それだけではなく、現地見学やおためし滞在、先輩移住者へのヒアリングなど、地域の実情をよく理解できるような仕組みも準備されています。

森雄翼さんは、熊本県出身で大学卒業後新宮市熊野川町に移住。現在、地域おこし協力隊として主に空き家関の事業に力を注いでいる。原発の被害を見て、「今まで何気なく送って来た普通の暮らしは、環境を破壊しているんだな」と考えるようになり、「自給自足の生活、環境を破壊しない暮らしをしたい」と思うようになったという。

お子さんが生まれ、田舎で子育てがしたいと移住に向けて準備をしているときに、以前訪れたことのある熊野川町で地域おこし協力隊を募集していることを知り応募した。もともと空き家とか古民家が好きで不動産関連の仕事をしてみたくて宅建の資格取得の勉強をしていたところで、活動テーマに空き家関連の事業があって応募に至ったという。

町内のすべての空き家を調査していく中で、町の魅力や課題が見えて来て、自分の考えていたベストな空き家を見つけた。それを、当初の目標である自給自足生活ができるオフグリッド(※)ゲストハウスにリノベーションした。「楽しく田舎暮らしが体験できて環境にも優しい宿としてこれからのライフスタイルを熊野川町から発信していきたい」という。

ただ宿泊してもらうだけではなく、宿泊体験を通して熊野川町のファンになってくれたら、集落の案内もするし空き家の紹介もする。そうして移住者を増やすための拠点としてもこのゲストハウスを活かしていきたいという。

※オフグリッド
送電関係(電線を伝って電力会社から家などに送られる電力網)と繋がっていないこと。近年ではエネルギー自給の生活や独立電源などオフグリッドに注目が集まっている。

ゲストハウスのリノベーションの詳細な様子は「ecoばか日誌」で見ることができる。
朝日放送で紹介されました。Guesthouse ikkyu

森さんの場合、都会にいたときの感覚と田舎に来てからの感覚とが想像以上にかけ離れていて、移住前に考えていたプランが殆ど役に立たなかったという。実際にやってみて初めてわかることもたくさんあるとのこと。

移住にあたっての資金の問題や空き家を探し当ててもその後の手直しのことなど、具体的な話が聞けるのはとても参考になるはずだ。いずれにしても、移住を考えている人は、是非一度、このゲストハウスを訪れてみることをお勧めしたい。

そして、生まれ故郷でもない地方に来てこの地域の発展に協力しつつ、自分のライフスタイルを全うしようとしているこの若者の挑戦を期待を持って見守っていきたい。

(八咫烏)

(出典:わかやま”和み”暮らし 2016)

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